旧姓併記のパスポートを作った
唐突ですが去年結婚しました。
新婚旅行はニュージーランドのテカポ湖に満天の星空を見に行きたいねなんていいながら夫と一緒に都庁のパスポートセンターへ行き、夫は本籍地変更、私は名字の変更をしました。
夫はパスポートの有効期限が近かったので新規で作り直し、私は数年余裕があったので記載事項変更。
※家族で同時に申請する場合は戸籍謄本(全員分の戸籍が記載されている方)1通でイケます。
ちなみに一人分だけが記載されているのは戸籍抄本になります。
そして無事に今年6月にニュージーランドへ行って感動的な星空写真を撮って(追々アップしようと思います)帰国したのですが・・・。
仕事で旧姓を使い続ける理由
夫とは社内婚、しかも同じ部署、さらに言えば私と同じチームに私と同じ名字の人がいまして・・・、2人いる「山崎さん」の内、1人が「重田さん」になり、「重田さん」が二人になる・・・・はい、大混乱必至ですね。特に電話の取り次ぎとか。
それだけではないのですが、やはりずーっと「山崎」を名乗って社外でも勉強会とかで表に出たりとか、でもたぶんそういうのをしてなかったとしても、ずっと名乗ってきた名前を変えるというのがどうにも想像ができなくて・・・。
という感じで旧姓の「山崎」を仕事や勉強会方面では名乗り続けることにしました。
てか、世の中の既婚女性で結婚したら仕事上でもソッコー夫の名前に変えた方ってどうやって新しい名字に慣れたんだろうってすごく聞きたいです。。
会社の同僚でも結婚直後は旧姓で仕事を続け、育休明けて復帰したときに新姓に変えるパターン(保育園からの電話連絡が新姓で呼び出されるので)が多く、身近に「今日から私は結婚してXXになりました!:な人を見かけたことが本当にないのです。。
戸籍上の名字と仕事上の名字のジレンマ
もうあと10日ほどですがラスベガスで行われるAWSのカンファレンスre:Inventへ行くことになりました。
飛行機やホテルの予約は戸籍上の名字でないとチェックインできないのですが、カンファレンス自体は「山崎」として参加するので旧姓で登録。
しかし、会場での受付では本人確認のため、アメリカ人以外(?)はパスポートの提示が必要となります。
・・・・そういえば私のパスポートの名前「重田」やん・・・・
絶対に受付で一悶着するのが目に見えてる・・・その説明、英語で・・いや、日本語だったとしても超ダルい・・・ということで旧姓併記のパスポートへ切り替えることにしました。
ちなみに新婚旅行前に記載事項変更した時はそういう事ができることを知りませんでした・・・。。
身近な人で旧姓併記にした人に話を聞いたりとかしてとりあえず、旧姓併記をするためには通常の記載事項変更申請書の他に旧姓使用証明書が必要ということを知り、東京都在住なので以下ページから旧姓使用証明書をダウンロードし、会社の人事に記入を依頼しました。
旧姓使用証明書には渡航予定時期や渡航地等も記載する必要があるので、実際に何らかの海外出張予定がたってから書いてもらうと良いと思います。
パスポートセンター
都庁のパスポートセンターへ行って受付の人に「旧姓併記のパスポートにしたいのですが」と言ったら「事前に電話連絡しましたか?」と言われ・・・電話連絡要るの!?!?とビビる。。
そして旧姓使用証明書は持ってきてるということを伝えると「ではちょっと確認してきますね」と受付の人が奥の方へ行き・・・
「もしかして私、やってしまったかなぁ・・・休みをとってきたけど、こりゃ出直しか・・・??」とgkbrしていると「OKでーす!」ということで申請書を渡されました。
ただ、やはり他にも事情説明書や実際に旧姓で仕事をしている証明、カンファレンスに旧姓で登録している画面を印刷したもの等が必要とのことで・・・
ちなみに名刺だけではダメとかで社員証とかもあるとなお良いようです。
※会社を休んで行っていたので、偶然名刺は持ち合わせていたけど社員証は持ってなかったしre:Inventのレジスト画面なんて印刷してなかった・・・「本当は名刺だけじゃダメなのよねぇ・・」と言いつつも通してくれてありがとうございます。
事情説明書についてはざっくりいうと「結婚して夫の姓になったけど、仕事では日常的に旧姓を使用している、カンファレンスの登録を旧姓でしているのでその証明のために旧姓併記のパスポートが必要」という旨を書く必要があるそうです。
ポイントは「日常的に旧姓を使用している」「仕事で海外渡航する際に旧姓の証明書として旧姓併記のパスポートが必要」ということのようです。
人事に旧姓使用証明書を書いてもらって人事部門の執行役員のハンコまで押してもらってるのになぁ・・と思いつつもグッとこらえて書いて・・・。
GETしました!
提出書類がいろいろ増えるだけですが、申請から受け取りまでは通常の6営業日で受け取れます。
ちなみに署名を旧姓にしているのは、漢字表記の旧姓を証明できるのがパスポートだけになってしまうからです。
これも教えてもらった話なのですが、運転免許証でもいいじゃんと思うけど、運転免許証の場合は更新をしてしまうと新姓になってしまうからです。
パスポートの場合は、一度旧姓併記にすれば有効期限内の更新時にはそのまま記載事項が引き継がれるのです。
このため、次回以降は会社に旧姓使用証明書を書いてもらったりとかは不要になります。
ただし、旧姓併記パスポートでも飛行機は戸籍上の名字でないとダメです。
理由として、パスポートにはICチップが埋め込まれているのですが、ICチップにはカッコ書きの旧姓は登録されないので、空港でのチェックインや入管の際にICチップから読み取る内容と異なってしまうからです。
ホテルについてはICチップの内容は読み取らないところが多いはずですが、余計なトラブルを引き起こさないために・・・ですね。
今後はもっと簡単になる?
ちなみに政府が平成29年度にパスポートの旧姓併記をもっと簡単に手続きができるように「女性活躍加速のための重点方針」に盛り込んだ、とか、「30年度以降に速やかに旧姓併記が可能となるよう、関係法令の改正とシステム改修を実施」というニュースがありましたが続報が出てこないので正直どうなるのかよくわかりません。
※ググりまくったけど見つけらませんでした・・誰か情報を持っていたら逆に教えてほしいです
そんなのよりも選択性夫婦別姓を!という意見もありますが・・・まぁ、よくわからないのでそういう予定のある人は頭の片隅にでも入れておいてもらえたらいいのかなと思います。
ちなみに、国際結婚をした、子供がハーフで結婚相手の国の名前をつけている(ヘボン式ローマ字表記だと変な感じになる)、ミドルネームがある、等も旧姓とは扱いは異なりますが同じような手続きが必要となります。
ただし、都道府県により違いがあったり、万全に準備したつもりでもいざ行ってみたら受付で「え!!」となることもあるので、事前に電話で確認をされたほうが良いです。
まとめとポイント
だらっと書いてしまったので、以下にまとめます。
- パスポートの記載事項変更は6000円
- 作り直し(5年)は11000円
- 作り直し(10年)は16000円
→いずれにしてもパスポート番号は変わります 。有効期限が2年以上あるなら記載事項変更のほうがいいかも パスポートの更新は有効期限半年になったらしましょう
旧姓で仕事をしている証明はなるべくたくさん用意する
→名刺、社員証、カンファレンスの登録画面、登壇のお知らせ、著書、slideshare等々- 仕事で旧姓を「日常的に使用している」「海外渡航時に現地で旧姓の証明書が必要」ということを事情説明書に書く
- 旧姓使用証明書は渡航予定が決まってからのほうが(社内的に)スムーズ
→渡航地や渡航時期を記載する欄があるため 一度、旧姓併記にしたら更新時は通常の更新で良い(旧姓使用証明書を会社に書いてもらったりとかは不要)
ESTA(アメリカ)やETA(カナダ)、eTA(オーストラリア)は戸籍上の名前で登録しましょう(カッコ書きの旧姓部分はICチップに登録されないので)
→なお、パスポート番号が変わるのでESTA等の電子渡航認証は有効期限内でも再申請が必要です- 飛行機やホテル予約は戸籍上の名前で予約しましょう
- 運転免許証は有効期限内であれば証明できるけど、更新してしまったら漢字表記の旧姓表記を担保するものがなくなるので、パスポートの署名で旧姓漢字表記をするとあとで幸せになれるかも
- パスポートセンターには一旦電話連絡をする
→いきなり行くと受付の人たちが結構オオゴトな雰囲気を醸し出します。
一見、そういうのに慣れてそうな都庁のパスポートセンターでも受付の方たちがザワついたので・・・
それでは楽しい海外旅行を・・・!